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ゲンのベースボールイングリッシュ:【LESSON3】なんちゃって野球英語



英語だと思って使っているけど実はちょっと違う、という“なんちゃって野球英語”を今回もピックアップしてみました。 それではいきましょう、なるほどなるほど~のレッスン3、Let’s check it out !

 


英語ではたいてい、bonehead play(ボーンヘッドプレイ)または、boner(ボナー)といいます。 「2010年9月8日、楽天のルイーズと日本ハムの糸井はbonehead play(ボーンヘッドプレイ)をやってしまった。」といった感じで使われます。


三走のルイーズは帰塁が遅れ、犠飛で1点が入るはずだったが、タッチアップできず。 糸井は、右翼フェンス直撃の打球の際にスタートが遅れ、一塁ストップ。さらにその裏、2死一塁で中前への打球を緩慢な守備で安打にして一塁走者の生還を許し、5回の打席で懲罰交代させられた。



この言葉に関連した面白い話があります。1908年の9月23日、ニューヨークジャイアンツのフレデリック・マークルは、シカゴカブスとの重要な試合で、ランニングエラーをやってしまいました。



それは、1-1同点で迎えた9回の裏、アウトカウントは2アウト、マークルがシングルヒットを打ちランナー一・三塁になった後のことです。その後のバッター、アル・ブリッドウェルがシングルヒットを打ち、三塁走者がホームへ帰還。ファンは大喜びでグラウンドに殺到し、ジャイアンツが2-1でサヨナラ勝ちしたかのように見えました。しかし、一つ問題があったのです。マークルはセカンドベースに触れないまま、スコアボードを見つつダグアウトに戻ってしまっていたのです。カブスはこれに気付き、セカンドにボールを送りフォースアウトにしました。



MLBの最新のルールブック(バージョン4.09a)でも、フォースアウトによってイニングが終了していることから走塁はカウントされないことになります。このときも、カブスのプレーに審判は同意し、マークルの走塁は取り消され、アウトになりました。しかし、グラウンドにたくさんのファンがいたことから試合は1-1の引き分けで終わったのです。



その年のレギュラーシーズン最後でジャイアンツとカブスの成績が同じだった為、追加の再試合が組まれ、結果、ジャイアンツはその試合に敗れペナントレースが終了しました。もし、マークルが走塁エラーをしなかったら、9月23日の試合でジャイアンツは勝ち、追加の再試合は必要なかったのです。



マークルが起こした走塁エラーは、それ以来、Bonehead(ボーンヘッド)と呼ばれ、特にこの走塁エラーはMerkle's Boner(マークルズ ボナー)と呼ばれるようになりました。 重要:あなたがBoner(ボナー)という単語を使うときは気をつけて下さいね。野球と全く関係の無い違った意味もあるので。

 


英語ではセットアッパーとは言わず、setup pitcher(セットアップ ピッチャー)とか、setup man(セットアップマン)と呼びます。セットアップピッチャーは、たいてい7回や8回に投げるクローザーの前のリリーフピッチャーの事を意味します。


 


日本語では“バック”という単語が抜けていて、正しい英語ではbrushback pitch(ブラッシュバック ピッチ)となります。brushback(ブラッシュバック)という言葉は、brush(ブラッシュ)とback(バック)の2語に分けられます。ブラッシュは「掃くような動作でさわる」という意味があり、バックは「前から離れる」という意味があることから、2語を足すと「何かを前から掃く(動かす)」という意味になり、これがbrushback pitch(ブラッシュバック ピッチ)がバッターをホームベースから離れさせるような投球を意味する理由となりました。

 

【ゲンのベースボールイングリッシュ バックナンバー】

【LESSON 1】 本場アメリカの野球英語

【LESSON 2】 読んで納得の深ーイ用語

【LESSON 3】 なんちゃって野球英語

【LESSON 4】 全く違う和製野球英語

【LESSON 5】 英語のようで英語じゃない不思議な野球英語。

【LESSON 6】 えっ、ノックって言わないの!?


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