ゲンのベースボールイングリッシュ:【LESSON6】えっ、ノックって言わないの!?
- WEBアルバイトスタッフ
- 2018年11月30日
- 読了時間: 3分


Gen Sueyoshi(ゲン・スエヨシ)さん
1976/12/20生まれ。『野球バカ』編集長
『野球バカ』URL:http://yakyubaka.com/
アメリカ、ニューヨーク州マンハッタン生まれ。 ボストンのIT関連企業で働いた後、26年間住んだアメリカを離れ、2003年に日本に来日。 現在は、フリーで翻訳やデザインなどをするかたわらで、幼いころから好きだったベースボールを、日本とアメリカそれぞれの野球(ベースボール)観を持ち合わせつつリトルリーグからプロまで幅広く独自に取材・収集した野球情報を海外向けに発信するサイト『野球バカ』を日々運営している。 このサイトは現地アメリカから日本の野球情報を収集できる英語サイトとして注目を集めている。

この前、居酒屋で日本人同士が一生懸命英語で話ししているところに遭遇しました。 社内英語化ならぬ社外英語化ですね。 さてさて、今回はノックという単語に注目してみていきたいと思います。えっ、ノックって言わないの!? ゲゲゲのレッスン6、Let’s check it out !


「ノッカーはシートノック中にノックバットを使う」というように、日本語では3種類のノックという言葉が使われています。
この文章は英語で言うとどうなるのかな?ノックに関するそれぞれの単語を一つずつ見ていきましょう。


日本語のノッカーにあたる英語はありません。ノッカーはたいていコーチやアシスタントなので、先の文章は「The coach uses a ノックバット during シートノック. (コーチはシートノック中にノックバットを使う)」となります。


ノックバットは、英語ではfungo bat(ファンゴバット)と呼ばれます。なので、先の文章は、「The coach uses a fungo bat during シートノック. (コーチはシートノック中にファンゴバットを使う)」となります。


Fungo(ファンゴ)の意味 fungo(ファンゴ)という言葉がどこから来たのかについて、様々な説があります。 その一つに、“何かしら”という意味として用いられるfungoble(ファンゴブル)という言葉がその由来であるという話もあります。他の言語でも似たような単語が存在し、昔の英語のfonge(フォンジ)やドイツ語のfungen(ファンゲン)という単語にはいずれも「捕る」という意味があり、また、スコットランド語のfung(ファンジ)という単語には投げる、トスする、飛ばすなどの意味があります。 他にも説があります。昔、路上で野球をしていたとき、バッターは自分でボールをトスしたものを打って、ヒットになればone goes(ワン・ゴーズ)、two goes(ツーゴーズ)などと言っていました。ボールが捕られてしまった際には、ボールを捕った人が次にバッターになることから、アウトになったバッターはfun go(ファンゴー〔楽しんで行こう〕)と言っていたようで、これが由来になったという説もあります。


英語では、fielding practice(フィールディング プラクティス〔フィールド練習〕)、または、より具体的に、situational fielding practice(シチュエーショナル フィールディング プラクティス〔シチュエーション的なフィールド練習〕)と呼ばれます。ですので、例の文章の残りも置き換えると、「The coach uses a fungo bat during situational fielding practice. (コーチはファンゴバットをフィールド練習で使う)」となります。


ノックを受けるは、take fielding practice(テイク フィールディング プラクティス〔フィールド練習を行なう〕)、ノックを打つは、hit baseball during fielding practice(ヒット ベースボール デュアリング フィールディング プラクティス〔フィールド練習中に球を打つ〕)となります。
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【LESSON 3】 なんちゃって野球英語
【LESSON 4】 全く違う和製野球英語
【LESSON 5】 英語のようで英語じゃない不思議な野球英語。
【LESSON 6】 えっ、ノックって言わないの!?
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